報道関係者の皆様へ プレスリリース

住環境問題の“最新・最大の誤解”を検証
「過敏症とシックハウスの違い」「シロアリ対策の真髄」を学ぶ学術集会
日本住環境医学研究会が来年2月に名古屋で開催


 医学・建築・建材・化学の各分野からの専門家で構成する「日本住環境医学研究会」(白瀬哲夫会長、事務局=長野・みのしまクリニック、以下「研究会」)は、2007年2月25日(日)午前10時30分より、名古屋市中区の桜華会館(桜花の間)にて「第3回日本住環境医学研究会学術集会」を開催する。

 研究会は、日本で初めてシックハウス症候群の定義と診断基準(笹川 2001)を発表した笹川征雄前会長(現・顧問)をリーダーとし、2005年に第1回目の学術集会を開催。その後、年間1回のペースで研究報告を兼ねた会のメイン活動として開催を重ね、今回で3回目となる。第1回は、澤地孝男氏(国交省国土技術政策総合研究所)による「換気システムと居住者の健康問題」、笹川征雄氏による「住環境と病原性カビ」、第2回は名取雄司氏(中皮腫・じん肺・アスベストセンター所長)による「アスベスト健康被害−その実態と最新情報」、岸本充生氏(独立行政法人・産業技術総合研究所)による「居住者のための化学物質リスク評価」と、時宜に適った基調講演・記念講演を織り込んできた。同時に同会による全国真菌調査結果報告、会員発表も含め、21 世紀の住環境のあり方について示唆に富む企画として好評だった。

 今回の開催地・名古屋では、住環境にまつわる“最新・最大の誤解”を解くという趣旨で基調講演を2つ企画。まずは、医学系の分野から、大阪警察病院皮膚科部長・羽白誠氏を招き、「化学物質過敏症と精神疾患」と題する講演を行う。このテーマ選定には大きな理由がある。それは、2004年4月に起きた名古屋での化学物質過敏症が原因とされる自殺幇助事件。「妻飛び降り−頼まれ断り切れず−」の報道によって、深刻な事態が世間に知れ渡ったことは記憶に新しい。ともすれば、これが「シックハウス症候群が原因」と誤解される可能性も否定できないため、当研究会では「自殺の原因はシックハウス症候群ではなく化学物質過敏症」と解釈。その上で、この事例をきっかけとして、「シックハウス症候群」と「化学物質過敏症」との違いを検証し誤解を解くという趣旨だ。

 もう一つは、ブラックボックスの世界に包まれている「シロアリ対策」問題。この道の第一人者である岡崎シロアリ技研・神谷忠弘氏を招き、「プロも知らない本当のシロアリ対処法〜薬剤との付き合い方」と題する講演を行う。当研究会は「今後の住環境の課題を考えた場合、シロアリに関する薬剤の問題は、誤解も多く存在し、建築・化学・医学の全領域にまたがる重要分野である」としており、シロアリ対策の真髄について学ぶ。基調講演に引き続き、今回も午後は会員による演題発表を開催。医学・建築・化学・建材各分野
から最新の研究活動が報告される。

 なお、定員は100名。参加費は事前申し込みで一般5,000 円・会員3,000 円(ただし当日入場の場合は一般6000円、会員4000円)。

※開催概要は下記の通り。

■第3回 日本住環境医学研究会 学術集会のご案内

日 時 平成19 年2 月25 日(日)
時 間 午前10 時30 分〜午後4 時30 分
場 所 名古屋市中区三の丸1丁目7−2 桜華会館(桜花の間)
TEL 052-201-8076
定 員 100 人
参加費 当日 4,000 円(会員) 6,000 円(非会員)
主 催 日本住環境医学研究会 後援 日本住宅新聞社

■プログラム(予定)
10 時30 分 開 会
10 時40 分 記念講演「プロも知らない本当のシロアリ対処法
〜薬剤との付き合い方」
講師 神谷 忠弘氏(岡崎シロアリ技研)
12 時00 分 昼 食
13 時00 分 記念講演「化学物質過敏症と精神疾患」
講師 羽白 誠氏(大阪警察病院皮膚科部長)
14 時30 分 休 憩
14 時40 分 一般演題(会員発表)
16 時30 分 閉 会

■演題募集 平成18 年12 月15 日〜平成19 年1 月31 日の期間に、本研究会ホームページから受け付けます。(検索エンジンで「日本住環境医学研究会」)

参加申込 平成18 年12 月15 日から受け付けを開始します。
事前にお申し込み(振込で入金)いただく場合、以下のように割引をします。
3,000 円(会員) 5,000 円(非会員) (振込み料金は各自ご負担ください)
締め切り2 月4 日、FAX で申込書を送付・振込みを確認したらFAX で返信します。お振込み後に参加できなくなった場合、返金は行いませんので、代わりの方がご出席ください。

昼食弁当1,000 円(事前にお申し込み・振込みをいただいた方のみ):会場内の食堂は混雑が予想され、近くに食事ができる場所が少ないので、事前のお申し込みいただいた方にお弁当を1,000 円で用意します(参加費とともに振込みください)。なお各自でご用意いただいたものを会場に持込むことも可能です。